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医療保険の払込期間の決め方! 保険期間との違いは?

医療保険

この記事を書いた人

速水 秀樹(ファイナンシャルプランナー)

1996年大学卒業後、繊維・化学メーカーに就職。ライフサイエンス関係の商品を海外展開する職務に従事。その頃「将来は海外での生活」を夢見るが、実母と祖母のダブル介護に直面し、サラリーマン生活に終止符。この時大きな人生の岐路に立ち、ライフプランニングと出会う。その重要性に気付き、自身がファイナンシャルプランナーへ。介護の経験、豊富な知識を生かし「お客様に誠実に寄り添い、本当の声を聴く」をモットーに活動中である。学生時代から登山が趣味。山登りで学ぶ先を読む力が、相談業務にも生かされている。執筆は、介護に関する記事も。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格
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既に加入されている方も、これから入ろうかなぁと思う人も多い医療保険。

保険の契約期間とは別に、保険料の払込期間というものがあります。

ご存じでしたか?ここでは払込期間とはどのようなものか、期間の設定の仕方によってどんな違いがあるのかについて分かりやすく説明していきます。

自分の契約の払込期間はどうなっているのかな?これから医療保険に入りたいけど、どんな風に設定したら良いのかな?など、ご自身の状況にあわせて読んでみてください。

医療保険の払込期間とは?

まず「払込期間」とは何でしょうか。

ひとことで言いますと、保険の契約者が契約に対して保険料を払い続ける必要がある期間のことです。

例えば払込期間が「終身」となっている場合は、その保険は保障が一生涯続くタイプであり、払込期間はその一生涯ずっと払い続けることを意味します。

払込期間と保険期間の違い

保険契約が有効に継続する期間を保険期間といいます。

その契約が有効であり続けるように保険料を払い続ける期間を払込期間と言います。

例えば、保険期間が「65歳満了」といった期限のある契約の場合ですと、
  ・保険料の払込期間が「10年間」や「60歳まで」のように期限がある場合:『短期払』
  ・保険料の払込期間が70歳の契約満了までずっとという場合:『全期払』

という言い方をします。

一方、保険期間が終身の場合はどうでしょう。
  ・保険料の払込期間が「10年間」や「60歳まで」という場合:『短期払』
  ・保険料の払込期間が契約が終了するまでずっと(一生涯)という場合:『終身払』

と言います。

払込期間が短い場合のメリット・デメリット

払込期間には上記のような分類があることがお分かりいただけましたか。

では、期間を短くしたり、長くしたりする意味はどんなところにあるのでしょう。それぞれのメリット・デメリットを考えてみます。

メリット

まずは払込期間を短く設定した場合のメリットです。大きく2つのメリットがあります。

 ①払い込む保険料の累計が少なくなる可能性が高い

 ②払込を早期に終えるため、老後で収入が少なくなった時などに保険料を負担しなくて済む

デメリット

次にデメリットです。

 ①(月払や年払で)一回毎に支払う保険料が高くなる

 ②解約などにより保険期間を短期で終えることとなった場合に、累計の保険料を多く負担することになる

①は分かりやすいと思います。短期で必要な保険料を払い終えてしまおうということですので、月払・年払の保険料は長期の支払期間で設定した場合に比べて高くなります。

②については、例えば契約から数年経って見直しをして解約した場合、短期払では短期間で多くの保険料を払う訳ですから、長期の支払いより負担が大きくなりますね。
また医療保険の場合は、医療制度や治療方法の変化によって、過去に入った医療保険では必要な保障がカバーできないというケースも起きえます。そこで途中で解約して見直す時には、短期支払がデメリットになると言えます。

払込期間が長い場合のメリット・デメリット

今度は払込期間が長い場合のメリット・デメリットです。

メリット

この場合のメリットは以下のようなことが考えられます。

 ①(月払や年払で)一回毎に支払う保険料が安くなる

 ②見直しが必要になった場合に対応がしやすい

②は払込期間が短い場合のデメリット②の裏返しですね。長期で支払うため、1回当たりの保険料は低く抑えられます。

よって短期支払に比べると、見直しが必要になった場合の解約に対して抵抗感は低い訳です。

デメリット

デメリットとしては、以下の通りです。

 ①長期に渡って保険料を支払う必要がある

 ②老後に収入が減少した場合でも保険料負担が続く

①は、特に人生が長くなった現代では心配な要素かも知れません。長生きをして、老後も契約を継続すれば、トータルで支払う保険料は多くなる可能性もあります。

払込期間の設定のポイント

払込期間毎のメリット・デメリットについて考察してみましたが、イメージは掴んでいただけましたでしょうか。

では、払込期間はどのように設定すれば良いのでしょうか。いくつかの方法やポイントについて考えてみます。

ライフプランに応じて決める

私はライフプランに応じて決めることをお勧めしています。

将来どんな生活をしたいのか。仕事は何歳まで続けるのか。

ライフプランでは様々なことを想定します。

例えば、自分は若いうちから計画的に資産運用を行い、65歳までには十分な金融資産をつくるプランを立てたとします。

十分な資産ができた場合には、医療費については保険に頼らず、自分の資産から支払うという考えもあるでしょう。

この場合は、終身払を選択するのが良いでしょう。

退職時期を考えて決める

メリット・デメリットのところでも書きましたが、退職以降は収入が少なくなる可能性が高いですよね。

退職後もずっと保険料を払い続けるのは不安だ、という方は65歳払込満了などの短期払を選択すると良いかと思います。

保険料の負担額に応じて決める

また分かりやすいポイントとしては、今現在、月々に負担する保険料を考えて選択するということです。

住宅ローンの支払い、子どもの教育費などの負担がある若いうちは、高い保険料を負担するのが厳しい。

でも、病気やケガで急な出費があると怖い、という方にとっては月々の支払が安くなる終身払が良いかもしれません。

その代わり、長生きをした場合には保険料負担がずっと続くということは考えておく必要がありそうです。

なお、三大疾病などで所定の状態になった時に適用される「保険料払込免除特約」をつける場合と、そうでない場合で考え方が変わってきます。

詳しくは、ファイナンシャルプランナーに聞いてみるのも良いかもしれません。

まとめ

以上、医療保険の払込期間について話してきました。

今まで払込期間については、ほとんど意識していなかったという方も意味や選択のポイントについてご理解いただけたかと思います。

最も大切なことは、入院や手術に対するリスクをどのようにしてカバーするのか。

若いうちこそ、他に必要な出費が多いから保険でカバーしたい。

年を取ってからこそ、収入も減って入院する機会も増えそうだから保険でカバーしたい。

いや、老後は自分で築いた資産から支払えば良い。など様々な考え方があります。

いずれにしても、自分の送りたい人生や、それに伴った資産設計に関わってくると思います。

プランナーに相談するなどして、この医療保険に入っていて良かったと思えるような選択をしてください。

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