手術は医療保険でカバーできる! 手術給付金額の求め方や請求方法も解説

医療保険

様々な病気やケガで身近な方が入院したり、手術を受けたりすると『自分は大丈夫だろうか?』と考えさせられるタイミングが出てきますよね。

老若男女を問わず誰しもがいつ病気で入院したり、手術を受けることになるか分かりません。そうなった場合にどの程度の費用負担が生じるのか、その費用負担をどうカバーしていくのかを事前に検討・準備しておくことをお勧めします。

今回、場合によっては大きな出費になることが予想される『手術』に対する費用負担の備え方について解説して参ります。

必要性を感じた時には既に手遅れとならないよう、健康で1歳でも若いうちに検討・準備するよう心掛けましょう。

この記事をお読みになることで手術に対しては手術給付金で備えることができること、またその金額や請求の方法までまとめて理解できるでしょう!

医療保険の手術給付金とは

手術給付金とは医療保険の基本保障のひとつであり、医療保険に加入している方が病気やケガで手術を受けた場合に支払われるお金のことです。

医療保険の基本保障には手術給付金のほかに入院給付金があり、入院した場合にその入院日数に応じた給付金が受取れます。入院中に手術を受けた場合には入院給付金と手術給付金の両方を受取れます。

ただしこの手術給付金は、支払対象となる手術を受けた場合にのみ支払われるものであることに注意が必要です。

医療保険の手術給付金が支給される手術の種類

手術給付金が支給される手術は2パターン

先ほど、手術給付金は支払対象となる手術を受けた場合にのみ支払われるとご説明いたしました。現在では手術の種類も多く、受けた手術が手術給付金の支払対象にはならない場合もあります。

現在販売されている医療保険のその多くが
●公的医療保険制度の給付対象となる「手術」、「放射線治療」、「骨髄移植」を受けたときに支給されるもの(対象手術の種類は約1,000種類)
●公的医療保険制度に連動せず、保険会社が約款で定めた手術のみ給付されるもので、通常「88種」という呼び方をするもの(対象手術の総数は約600種類)
に二分されます。

公的医療保険制度に連動する医療保険の方が手術の種類が多く支給の基準が分かりやすいという一面を持っています。しかし、中には公的医療保険制度には該当しないが88種には該当する手術もあるようです。どちらのタイプの医療保険に加入するかは加入検討時の大事なポイントとして認識しておいた方がいいでしょう。

手術給付金が支給されない手術

上記のように公的医療保険制度に該当しない手術、または88種に含まれない手術は手術給付金の対象から外れることになります。

その他、一般的に多くの保険会社、保険商品が採用している給付の対象とならない手術は以下の通りです。

・傷の処理(創傷処理、デブリードマン)
・切開術(皮膚、鼓膜)
・骨または関節の非観血的整復術、非観血的整復固定術および非観血的授動術
・抜歯
・異物除去(外耳、鼻腔内)
・鼻焼灼術(鼻粘膜、下甲介粘膜)
・魚の目、タコ切除術(鶏眼、胼胝切除術)

加えて、医療保険に加入する前に発生した病気や事故を原因とした手術は給付の対象とならないことも考慮しておく必要があります。契約する医療保険のご契約のしおり・約款でご確認下さい。

日帰り手術の場合支給される

結論から申しますと、日帰り手術でも手術給付金は支給されます。

後ほどご説明いたしますが、最近の医療保険は入院を伴う手術と日帰り手術で支給倍率(入院給付日額×倍率)の差を設けている商品が多いようです。

(例)
入院給付日額10,000円、日帰り手術の倍率5倍の場合
手術給付金の金額・・・10,000円×5倍=50,000円
となります。

詳しくは、保険商品のパンフレットやご契約のしおり・約款で確認下さい。

いざ請求する事態が生じた時に「こんなはずじゃなかった」「思っていたより少なかった」などと後悔することが無いよう、事前の確認が必要不可欠です。

医療保険の手術給付金はいくら貰えるか

ここまで、医療保険の手術給付金を受け取ることができる手術の種類について解説をしてきました。

ここからは、医療保険の手術給付金をいくら受け取ることができるのか、その計算方法について解説して行きたいと思います。

貰える金額は手術に応じた給付倍率で決まる

多くの手術給付金は「入院給付日額」に決められた倍率を掛けて算出しますが、加入している医療保険により掛ける倍率が異なります。この倍率は加入する保険商品ごとに約款に定められている倍率になります。

一般的に多くみられるのが
①手術の種類に応じた倍率を「入院給付日額」に掛けて算出するもの。
例:手術の種類に応じ40倍、20倍、10倍を掛けて算出、または外来での手術は5倍一律定額のもの
②手術の種類には関係なく、入院を伴う手術20倍、外来での手術5倍のもの
③上記以外の倍率を採用しているもの、または定額支給を採用しているもの
などです。

加入する保険商品の約款やパンフレットに必ず記載されている項目ですので、よく確認しましょう。

手術給付金額の計算例

1. 重度の手術を受けた場合

計算例)
●上記①で入院給付日額10,000円で加入していて倍率が40倍となる開胸手術を受けた場合
10,000円×40倍=400,000円
●上記②で入院給付日額10,000円で加入していて開胸手術を受けた場合
10,000円×20倍=200,000円

このように開胸手術の様な重度の疾患に伴う手術を受けた時は40倍の方が多い金額の手術給付金を受取ることができます。

2. 軽度の手術を受けた場合

●上記①で入院給付日額10,000円で加入していて倍率が10倍となる該当手術を受けた場合
10,000円×10倍=100,000円
●上記②で入院給付日額10,000円で加入していて入院を伴う手術を受けた場合
10,000円×20倍=200,000円

このように入院を伴う軽度の手術を受けた場合、上記②の医療保険の方が多くの手術給付金を受取ることができます。

この計算例を見てお分かりの通り、将来どのような手術を受けるのかによって手術給付金の額に「多い」「少ない」が出てくる可能性があり、どちらの給付タイプを選択するかには正解がないということです。

どちらの給付タイプを選択するかはご自身でよく検討された上で決定されて下さい。

医療保険の手術給付金の申請方法3ステップ

ここまで、手術給付金を受け取る場合にはどれくらいの金額になるのか、その計算方法について解説してまいりました。ここからは、実際に手術を受けるような事態に直面してしまった場合に、どのように請求を行えば良いのかという点について解説して行きたいと思います。

3ステップでわかりやすくまとめてありますので1つ1つ確認していきましょう。

保険会社に連絡する

まず、保険会社へ給付金請求の連絡をしないといけません。方法は以下から選択して下さい。

  1. 保険会社にご自身で電話連絡する(カスタマーセンター等)
  2. 加入した時の保険会社や代理店の担当者(生命保険募集人)に依頼して保険会社へ連絡してもらう
  3. インターネットでご自身で連絡する(保険会社により取扱いしていないケースもあります)

また、保険会社へ連絡される場合、基本的には契約者ご本人から連絡していただく必要があります。

なお、契約者ご本人が重篤な病気や重い症状で請求連絡することが難しい場合には指定代理請求も可能です。保険に加入する際に指定代理請求人を指定して契約されるのが望ましいでしょう。

診断書など必要書類を準備する

手術給付金を請求する場合、保険会社から送付されてくる請求書と以下のいずれかの書類が必要になります。

診断書

保険会社所定の診断書を手術を受けた病院に記載してもらう
(複数社で医療保険に加入している場合、他社の診断書のコピーで代用可能なケースもあります)

領収書のコピー

診断書の取り付けが不要なケースの場合、領収書のコピーを添付し手術給付金の請求ができる場合もあります

請求書類を返送する

請求書類に必要事項を記入し、必要な添付書類(診断書等)と共に保険会社へ返送して下さい。

請求書類に不備や記載漏れが無く、事実確認を要さない場合、保険会社に請求書類が到着した日の翌日からその日を含めて5営業日以内に支払いとなるのが一般的なスケジュールです。

医療保険の手術給付金に関するQ&A

複数回手術した場合も給付金は受け取れますか?

基本的に手術給付金は何度でも受け取ることが可能です。
基本的に、という表現をしましたが、以下の様な例外的なケースもありますので注意が必要です。

  • 同一の日に複数回手術を受けた場合は、支払額の高いいずれか1回の手術についてのみ手術給付金が支払われるケース。
  • 手術料が1日につき算定される手術を受けた場合は、その手術を受けた1日目についてのみ手術給付金が支払われるケース。
  • 放射線照射または温熱療法による診療行為を複数回受けた場合、手術給付金の支払いは〇〇日に1回を限度とします、というケース。

(注)保険会社、保険商品ごとに表現文言、条件が相違する場合があります。詳細は保険商品ごとの「ご契約のしおり・約款」などでご確認下さい。

手術給付金に請求期限はありますか?

給付金等の請求は、通常3年間を過ぎると請求の権利が無くなります(時効)。
請求可能な事態が発生した場合、速やかに請求し、請求漏れが生じないように注意することが必要です。また、過去に手術を受けられたことがある場合には請求漏れがないか今一度確認されることをお勧めします。

まとめ

ここまで、医療保険の手術給付金に関してその概要から対象となる手術の見分け方、さらには給付金額の計算方法まで解説してまいりました。ご理解いただけましたでしょうか。

実際に手術をするような事態に陥ってから慌てて用意するのではなく、日頃からご自身の医療保険が万一の場合に対応できるものになっているのか確認しておくことが大切です。

もし、ご自身の医療保険を見直して、万一の事態にもしっかりと対応できるようにしたいとお考えの際は是非FPに相談されてみて下さい。不安解消の一助になると思います。

執筆者

坂本 雄一ファイナンシャルプランナー

1993年大学卒業後、熊本の地方銀行に入行。融資業務、預金業務、資産運用業務を経験。より顧客の人生設計(ライフプラン)やマネープランに銀行員として的確にアドバイスがしたく16年3か月の行員生活に終止符を打ち、外資系金融機関へ転職。その後は、よりファイナンシャルプランナーとしての活動の幅を広げるべく独立し現在に至る。熊本県下最大の住宅展示場で資金相談会も定期的に開催中。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士住宅ローンアドバイザー
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