生命保険は何歳まで必要なの? 加入上限や高齢での保険加入も徹底解説!

生命保険

もし自分が病気になる年齢や寿命が前もって判っていれば、その直前に保険に加入するのが得かもしれませんが、残念ながらそれを知るすべはありません。

ですので、若いうちから保険に加入しておき、万が一の事態に備えておくのが一般的になっています。保険加入時に抱く疑問として保険期間をいつまでに設定するか、期限を定めた定期保険にするのかはたまた終身保険にするか、というものがあります。

そもそも生命保険は何歳まで必要なのでしょうか?また、高齢になってからでも加入することは出来るのでしょうか?

この記事を読めば、生命保険にはいつ加入しておくのがよいのか、そして高齢になってから加入する場合のメリット・デメリットがわかるでしょう!

生命保険は何歳まで加入できる?

2017年の簡易生命表の概況(*1)によると、男性の平均寿命は81.09歳、女性の平均寿命は87.26歳となっており、50年前と比べると男性は12.18歳、女性は13.11歳長生きになっています。こうしたことから生命保険の加入年齢の上限は徐々に引き上げられており、高齢の方でも加入することが出来るようになってきています。

とはいえ、やはり年齢が上がれば上がるほど病気の罹患率やケガの発生率、そして死亡率も高くなることから加入年齢には上限が決められています。保険会社によって規定は異なりますが、各保険種類別の加入年齢の上限について解説していきます。

(*1) 参照:厚生労働省 2017年の簡易生命表
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life17/index.html

死亡保険の場合

大半の保険会社では85歳が加入の上限になっていますが、90歳を上限としている保険会社・保険商品もいくつかあります。

医療保険の場合

医療保険には通常の医療保険と、持病や既往歴があっても加入しやすい引受基準緩和型の医療保険がありますが、いずれも通常85歳が上限となっています。

その他の保険の場合

その他の保険としては、がんの治療に備えるがん保険や、要介護状態となった時に備える介護保険などがあります。これらについても基本的には85歳が上限となっています。

また、保険金額が少額で、保険期間が1年以内(損害保険については2年以内)、保障性の商品のみである少額短期保険の場合は89歳まで加入出来るものもあります。

生命保険は何歳まで保険料を払う?

保険料の払い込みは、保険の種類や契約形態によって異なります。
一定期間のリスクに備えることができる定期保険と満期が無く保険期間が一生涯続く終身保険の2つに大別することができるため順を追ってご説明いたします。

満期のある定期型の場合

契約時に定めた一定期間だけ保障するものを定期保険といいます。そのほとんどが解約払戻金が無い掛け捨ての保険で、割安な保険料で保障を確保することが出来ます。定期保険の場合、一般的には契約の満期を迎えるまでの保険期間中は保険料を払い込む必要があります。

定期保険の保険期間の決め方には2種類があります。一つは、何年間という期間を決める年満了タイプ。もう一つは、何歳までという年齢で決める歳満了タイプです。

年満了タイプの場合は保険期間が終了すると自動的に更新されることが多い一方で、歳満了タイプの場合は保険期間満了後には更新できず保険が終了します。

満期のない終身型の場合

満期が無く保険期間が一生涯続くものを終身保険といいます。定期保険よりも保険料が高くなることがほとんどですが、死亡保険の場合には解約払戻金があるタイプが多く貯蓄性を兼ね備えているといえます。

終身保険の場合、保険料の払い込み期間については様々なパターンが用意されています。

例えば、生きている間支払い続ける終身払や、10年間・15年間・20年間・60歳・65歳・70歳といったように一定期間で払い込みを終えるプランもあります。以下では、代表的な『定年払い込みのプラン』と『一括払』について解説いたします。

定年までに終わる払込期間

60歳ないし、公的年金の受給開始年齢である65歳が定年となっている会社が多いのではないでしょうか。年金生活になる前に払い込みを終える設定とした場合、終身払と比べると毎月の保険料は高くなりますが、保険料の払込総額は通常少なくて済みます。

例えばある保険会社の医療保険で保険料を試算してみると、30歳男性の場合、65歳払のプランでは終身払のプランと比べて約1.38倍高くなります。65歳時点では終身払の方が保険料総額は少ないですが、78歳を超えると65歳払の保険料総額を上回ります。平均寿命が伸びていることを考えると、年金生活における支出を抑える意味でも定年までに保険料の払い込みを終えるプランはお得と言えるかもしれません。

一括払

一括払※とは、保険料をまとめて払い込む方法のことを指し、その支払方法としては全期前納払と一時払があります。

※「一括払」は月払の保険料を数回分まとめて支払うことを指して言う場合がありますが、ここでは保険料をまとめて支払うことを「一括払」としています。

保険料の払い込み総額の多寡は、以下のような式で表されます。

月払 > 半年払 > 年払 > 全期前納払 > 一時払

月払 毎月支払う
半年払 6ヶ月分ずつ、年に2回支払う
年払 年に1回支払う
全期前納払 全保険期間の保険料を生命保険会社に一括で預ける方式。預けたお金は順次保険料に充当されていく
一時払 保険契約時に、全期間分の保険料を一度に支払う

保険会社によって異なりますが、月払と比べて年払は2~3%程度保険料が安くなるケースがあります。また、全期間分を前もって納める全期前納ではさらに2~3%安くなります。一回で全てを払い切る一時払については、設定がある保険の種類や保険会社が限られますが、さらに安くすることが出来ますので手元資金に余裕があれば検討してみましょう。

生命保険は何歳まで必要なの?

そもそも保険はいつまで必要なのでしょうか? ここでは保険の種類別に必要な期間を考えてみます。

死亡保険

保険は「誰のために・何のために加入するのか」が大切なポイントになります。死亡保険金の受取人は遺族となりますので、遺族保障を目的とした場合の保険期間は、本来働いて収入を得られるはずだった年齢(定年)までとするのが基本的な考え方です。また、子供が独立するまでの期間とする場合や、配偶者と年齢差がある場合は配偶者が年金生活に入るまでの期間とするケースもあります。

医療保険/がん保険

医療保険・がん保険の給付金受取人は基本的には加入者自身ですから、生きている限り保障が必要と言えます。ただし、後期高齢者医療制度により、75歳以上と一定の障がいがある65歳以上の方は病院などで受診した際に窓口で支払う自己負担額は原則1割(現役並み高所得者は3割負担)となりますので、まとまった預貯金が手元にあるのであればこれ以降の医療保険等は不要と考える方もおられます。

高齢での生命保険加入の基礎知識

平均寿命という言葉とは別に、介護を受けたり寝たきりになったりせずに日常生活を送ることが出来る期間を示す「健康寿命」というものがあります。2016年時点で男性が72.14歳、女性が74.79歳となっており、どちらも平均寿命の伸びを上回るペースで年々伸びてきています。(*2)

それだけ元気な高齢者が増えているということであり、ご年配の方でも保険に加入しやすくなっていると言えますが、安易な加入は禁物です。ここからは高齢になってから生命保険に加入したいと考えた場合にはどのような選択肢があり、どう言った注意点があるのかについて解説いたします。

(*2) 参照:内閣府 平成30年版高齢社会白書 概要版
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/gaiyou/s1_2_2.html

高齢でも加入しやすい2つの生命保険

高齢になっても加入しやすい保険としては、以下の2つが挙げられます。

引受基準緩和型

通常、保険加入時には健康状態を確認する告知書への記入が必要ですが、引受基準緩和型はその言葉通り引受基準が緩和されており、持病や既往歴がある方でも加入しやすい保険となっています。ただし、通常タイプと比べて保険料は割高になっており、契約してから1年以内の死亡保険金や入院・手術給付金は50%までしか支払われないなどの制限が付く場合もありますので注意が必要です。

無告知型

無告知型もしくは無選択型と呼ばれる生命保険は主に死亡保険となり、保険加入時に健康状態に関する告知や医師の診査がありません。一般的には引受基準緩和型よりもさらに保険料は割高です。契約できる年齢の上限は90歳など、ご高齢でも加入可能な商品もありますが、死亡保険では保障額も払い込んだ保険料と同等もしくは少し上回る程度となっている場合が多いです。

高齢での保険加入の2つの注意点

加入年齢の上限は引き上げられてきていますが、加入出来るからといってメリットばかりとも限りません。高齢の方が保険に加入する場合の注意点を挙げます。

満年齢の計算の仕方に気を付ける

現在ほとんどの保険会社では誕生日を迎えると年齢が1歳上がる計算方法を採用している一方で、誕生日から6カ月を超えると年齢が切り上げられる「保険年齢」を採用している保険会社もあります。このことからも、特に84歳や89歳など上限年齢直前のご年齢の方は、まだ誕生日まで日にちがあるから余裕だと思わずに早めに検討を始めるようにしましょう。

保障内容や保険料が妥当か考える

年齢が上がれば上がるほど、保険料も高くなっていきます。死亡保障などの場合では総払込保険料が死亡保険金額を上回ってしまうようなプランもあり、貯蓄しておいた方が良かったのでは??となることも考えられます。「医療保険/がん保険」でも触れましたが、75歳以上の方は現役世代よりも負担の軽い1割の窓口負担で診療を受けることが可能ですから、高い保険料で医療保険に加入しなくとも貯蓄でカバーできる可能性もあります。なお、75歳以上でも現役世代並みの所得がある場合は3割負担となりますのでご注意ください(*3)。

また、健康状態によっては保険料が通常のタイプよりも割高になってしまったり、特定の病気やケガに対して保障を受けることが出来ない条件付き契約になってしまったりする場合もあります。

「保険に加入していれば安心!」と安易に考えずに、高齢になってからの保険が本当に必要なのかどうかをしっかり見極めることが大切です。

(*3) 参照:厚生労働省 医療費の自己負担
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02d-37.html

生命保険の「年齢」にまつわるQ&A

ここでは、よくお問い合わせを受ける質問を挙げてみました。参考にして頂ければと思います。

子供に生命保険をかける場合何歳までが妥当?

死亡保険」で述べたように、生命保険の意義から考えれば子供に死亡保険は不要かもしれません。しかしながら、厚生労働省の「平成29年患者調査」(*4)によると、0歳時の入院率は60歳代とほぼ同じです。もし大きな病気にかかり、その後保険に加入することが難しくなってしまう可能性を考えれば保障は少額でも加入を検討すべきでしょう。

保険期間は、死亡保障の場合では親の務めとして子供が社会人になるまでの20歳前後で設定すれば保険料は割安です。また、敢えて保険期間を終身型にするのも一考です。解約払戻金があるので、払込期間を20歳など短めの設定にしておき、将来結婚祝いとして解約払戻金を渡してあげるのも良いかもしれません。

(*4) 参照:厚生労働省 「平成29年患者調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/17/dl/kanja-01.pdf

掛け捨ての保険をかける場合何歳までが妥当?

掛け捨ての保険は保険期間が短ければ短いほど保険料が安くなるので保険期間を10年前後で検討される方も多いですが、基本的には本来収入が得られるはずだった年齢(定年)を設定し、家族構成に応じて調整すべきでしょう。掛け捨ての保険であっても3章で解説した目安の年齢は変わりませんので、保険料が安いからといって安易に短い保険期間にしないようにしましょう。

まとめ

ここまで、生命保険について、そもそも何歳まで加入できるのか、何歳まで保険料を払いこむのが良いのか、そして何歳まで保障は必要なのかといった点について解説をして参りました。生命保険に加入する際には、こういった長期的な目線で加入期間を考える必要があります。

また、保障が本当に必要なのか、というのは各家庭の状況によってまちまちであるため一概には言えません。家族構成、金融資産、勤務先の福利厚生など考慮すべき点はたくさんあります。もしご自身にあった保険がわからないという場合には、「保険のプロ」であるFPに相談してみましょう。

執筆者

鷹尾 和哉ファイナンシャルプランナー

2000年大学卒業後、大手システム開発会社に入社しインターネットバンキングなどの開発に従事。自身のライフプランを立てたことがきっかけでFPの資格を取得、その後外資系保険会社に転職し、約300世帯のライフプランを任される。よりお客様に寄り添った提案がしたいと2012年に現職へ。家計や保険の見直し、相続、資産運用などの個人相談業務を数多く行っており、個別の資金計画がとてもわかりやすいと好評を得ている。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格トータル・ライフ・コンサルタント
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