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生命保険の解約は慎重に! 3つの注意点と保険料を抑える4つの方法を解説

生命保険

この記事を書いた人

吉本 忠男(ファイナンシャルプランナー)

京都生まれ、京都在住。1994年大学卒業後、銀行に入行。個人顧客への住宅ローン相談、法人顧客への融資業務など幅広い銀行業務に携わる。ある出会いがきっかけで、外資系生命保険会社へ転職。「一度しかない人生を少しでも安心して豊かに過ごして頂きたい」をモットーに、出会った方には全力かつきめ細かく家計相談やライフプランニング、個人保険販売を行う。12年の勤務の後、お客様への幅広い提案を求め現在に至る。プライベートでは4人の男の子の父親であり、教育・住宅・老後・家計簿診断など生活に密着した相談を得意としている。ほけんペディアにおいても、金融、住宅、子育てなど、自身の経験が生かされた記事が多い。また、マネーに関するセミナー講師をつとめるなど幅広く活躍中。
■保持資格:トータル・ライフ・コンサルタント
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昨今の新型コロナウイルス感染症の影響で、収入が下がったり、お仕事が無くなったりして経済的に生活が苦しくなり、とにかく保険料の支払いが大変で、なんとかしたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

「体は、健康そうだし、健康診断も問題なさそうだし、生命保険がなくても大丈夫か」

と思って解約してしまい、後からこんなことになるなら・・・と後悔することになっては大変です。
今回は、保険契約解約についてのメリットやデメリット、また保険契約解約以外の解決方法がないのかについて見ていきましょう。

生命保険の「解約」とは

生命保険の解約でなくなるものは?

今まで払っていた「保険料」という支出が無くなります。それと引き換えに「保障」が無くなります。
生命保険の解約に伴い、この2つが無くなることになります。一度解約すると、元に戻せないので気を付けましょう。

どんな生命保険でも解約できる?

「保険は、いつでも解約できるのですか?」と聞かれることがあります。
生命保険・医療保険・がん保険などの保険は、原則として、契約者が解約を申し出た場合、いつでも解約することができます。

解約に際してペナルティや違約金は取られる?

解約に関しては、契約者がペナルティや違約金を取られることはありません。ですが、外貨商品などの商品によっては決められた期間内に解約すると、「解約控除」といって解約払戻金から控除されるものがあります。これは、当初の期間継続する前提で計算されていた契約維持のための諸費用額が解約により以降に予定していた保険料で賄えなくなるために発生する費用です。

生命保険を「解約」する際に気をつけるべき3つのポイント

解約返戻金はあるか

「解約返戻金」とは、保険を解約したときに契約者が受け取る保険会社から支払われるお金のことです。
そもそも、商品によっては、保険料を安くするために解約払戻金が無いものもあります。また、低解約返戻金タイプで、保険料の支払いが終わるまでは払戻率が低く、その代わり保険料も安く設定されているものもあります。通常の場合、解約払戻金は、保険料払込期間に比例して増えていきます。

また、払込期間中に解約するのか払込期間終了後に解約するのか、あるいは外貨建てや運用型の商品ですと、為替や株価などの影響も受けます。基本的に、契約から早い段階での解約時の解約返戻金は、まったくないか、あってもごくわずかです。事前に設計書、ご契約内容のお知らせ、あるいは保険会社に問い合わせする、などによってしっかり確認しましょう。

そもそも新しい保険に入れるのか

保険の解約に際し一番気を付けないといけないのが「新しい保険に入れるのか」です。経済的に余裕が出てきて、いざ保険に入り直そうと思っても、健康状態によっては加入できないこともあります。保険を解約する場合は、無保険の期間を無くすため、新しい保険に加入してからをお勧めします。

新しい保険に入る場合に良い条件かどうか

また、新しく入る時にその条件も大事になります。通常の場合、保険は、年齢が上がれば、保障内容が同条件の場合ですと、保険料が上がります。

また「予定利率」といって契約者に約束する運用利回りがあります。この予定利率が加入時期によって変わりますので、もし、予定利率が良い時期に加入されていると、条件が悪くなる可能性があります。
この点も解約前に要チェックです。

保険料の支払いが厳しいときの解約以外の4つの方法

主契約の減額

この方法は、契約している保険の保障額を減らす方法です。例えば、保障額4000万円を3000万円に下げる(減額)ことで保険料を少なくすることができます。減額は、一部解約として取り扱われるため、その部分の保険料が下がることになります。加えて、解約払戻金があれば支払いを受けることになります。ただし、原則として、減額しますと元に戻せないので気をつけましょう。

特約の解約

保険には、主契約と特約部分があります。保障内容をしっかりと確認し、不必要な内容があれば、その特約を解約することも可能です。ただし、こちらも原則として、主契約と同じく元に戻せないので要注意です。

払済

保険料の払い込みを停止し、その時点での解約返戻金をもとに、保険期間をそのままにした保障額の少ない保険(同じ種類の保険)に変更する方法です。解約払戻金は、増え続けますが、付いている各種特約が無くなります。解約払戻金の金額や保険種類によっては利用できないこともあります。

契約者貸付

その時点での解約払戻金の90%や80%など一定割合の金額を保険会社から借りる方法です。限度額の範囲内で何度でも利用可能で、資金使途も自由です。返済方法についても、希望日に一括で返済、分割、ある時払いなど自由です。

ただ貸付金には所定の利息が複利でつきます。利率は、契約の加入時期により異なりますが一般的に予定利率が高い契約は貸付利率も高くなります。保険契約が有効なため加入の保険内容を継続できるので安心です。今ですと、新型コロナウイルス感染症の影響で保険会社によっては、一定期間までは利息が掛からないこともありますので、保険会社に確認しましょう。

解約の具体的な手続き方法

解約する方法

保険の解約の方法としては、営業担当者や保険会社コールセンターに電話などをするか、代理店に直接出向いて、解約の意思表示をする、などがあります。そして、郵送されてきた解約請求書に記入し返送する形になります。解約日は、その解約請求書が生命保険会社に到着した日になるのが一般的です。

必要書類

必要な書類は、保険会社から郵送されてきた案内用紙に記載がありますが、一般的には同封の解約請求書、解約する保険証券です。証券を紛失している、あるいは解約払戻金が一定額を超えると、本人確認書類(運転免許証やパスポートのコピー等)が必要になることもあります。

生命保険の解約はデメリットも考慮しながら慎重に検討を!

保険契約を解約することにはデメリットも多くあります。
解約の前に、現在加入している保険を、有効に活用することも考えましょう。支出の見直しには、住宅ローンの見直しや、生活費の使途不明金など含め総合的に見直していくと、更に効果的です。

その際には、ぜひ保険のプロであるファイナンシャルプランナーにまとめてご相談いただければ幸いです。

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