いざという時のために加入した生命保険なのに、保険会社に請求をしようと問い合わせをしたところ、保険が失効してしまっていて何の役にも立たなかったとしたら、保険に加入した意味がなくなってしまいますよね。
生命保険が失効してしまった場合には、どのような対応策が行えるのかについて紹介します。
生命保険の保険料を支払わないとどうなる?
生命保険は期日までに保険料の支払いを行わないと失効扱いとなり、保険本来の保障の効力がなくなってしまいます。つまり、いざという時の保険金や給付金が受け取れなくなります。
生命保険を継続するには、月払や年払といった払込方法に応じた期日までに保険料を支払わなければなりません(なお、保険会社の中には、同様の事案の際に『失効』にはならず、そのまま契約が解除となってしまう会社もありますので事前に確認しておくことをお勧めします。)
払込猶予期間を過ぎると失効となる
生命保険は保険料の支払いができなかった場合に、ただちに失効となる訳ではありません。
一般的には、以下のような保険料の払込方法に応じた払込猶予期間がありますので、生命保険を継続したい場合には、払込猶予期間の最終期日までに保険料の支払いを完了するようにしましょう。
なお保険会社により、払込猶予期間が異なる場合もありますので、確認が必要です。
- 月払の払込猶予期間:払込期月の翌月の1日~末日まで
つまり、払込猶予期間の最終期日は、払込期月の翌月の末日(例えば、銀行口座引落日の6月27日に支払ができなかった場合には、翌月の7月31日) - 半年払&年払の払込猶予期間:払込期月の翌月の1日~翌々月の契約応当日まで
つまり、払込猶予期間の最終期日は、払込期月の翌々月の契約応当日(例えば、保険契約日がある年の6月15日であった場合には、翌々月の8月15日)
自動振替貸付が行われる場合もある
解約返戻金のある生命保険であれば、自動振替貸付制度を利用することもできます。
事前に、この制度の適用が出来る契約内容としておけば、払込猶予期間の最終期日を過ぎた場合でも、生命保険会社が自動的に保険料を立替えるため、保険契約を有効に継続することができます。
何らかの原因で払込期月に保険料を支払うことができなかったような場合には、生命保険を有効に継続させるためにこの制度を利用することは大変有効的だと思います。
ただし、立替られた保険料には所定の利息(複利)が付きますので注意が必要です。
その全額または一部(金利のみの返済も可能です)をいつでも返済することはできますが、その後、未返済のままでその元利合計額が解約返戻金を上回ることになれば、それ以上は保険料の立替ができなくなるために保険契約は失効してしまいます。
失効してしまった場合にできる対応策
それでは、生命保険が失効してしまった場合には、その後どのような対応をすればよいのでしょうか。
保険契約の復活を申し込む
生命保険が失効してしまっても、一定期間内であれば、もとの契約に戻すことができます。もとの生命保険契約を継続したい場合には、復活を申し込みましょう。
ただし、もともと復活のできない保険会社や保険商品もありますので注意が必要です。こうした保険では、一定期間中に保険料が支払われない場合には保険契約は解除になります。
解約して解約返戻金を受け取る
生命保険が失効したまま何も手続きをしないでいると、解約返戻金を受け取ることはできません。保障の効力がない生命保険は復活をしないのであれば、解約手続きをして解約返戻金を受け取りましょう。
生命保険を復活させる場合の注意点
生命保険の復活を申込む場合には、もとの生命保険契約を継続するために少しハードな条件を満たす必要があります。
以下の3点に充分注意しましょう。
1. 失効期間保険料の支払いが必要
生命保険には、復活が可能な期間(一般的には、2年や3年)があります。その期間内で、失効期間中の保険料を一括して支払うことが必要です。失効期間が長い場合には、復活のために多額の保険料が必要になりますので注意しましょう。また、利息が発生するケースもあります。
2. 健康状態の告知が必要
一番重要かつ大切なことは、復活には健康状態の告知が必要になることです。つまり、健康告知の内容によっては、もとの契約と同じ条件で継続できるとは限りません。健康状態によっては、特別条件が付保されたり、復活ができない場合もありますので注意しましょう。
3. 復活条件は保険会社や保険商品によって異なる
生命保険の復活可能期間や健康状態の告知事項、および復活申込書類の手続き方法などの復活条件は、保険会社や保険商品によって異なりますので、直接、保険会社に問い合わせをするか、契約のしおりや約款でしっかり確認しましょう。
まとめ
生命保険が失効してしまったような不測の場合の対応策としては、できる限り早期の復活申込み手続きまたは保険解約手続きが大切になります。
そのうち、復活申込み手続きには、ハードルの高い条件になる可能性もありますので、日頃から保険契約が失効しないように銀行預金口座の資金管理をしておくことが重要です。
最近は、クレジットカードでの保険料支払いが可能な保険会社も増えていますので、有効に活用することもお奨めです。