結婚したら保険の見直しは絶対必要! 見直しの4ステップや加入すべき保険を解説

生命保険

結婚すると周辺環境の変化により、考えなければいけないことがたくさん出てきます。中でも大切なことは、将来に向けた経済的準備をどのように行っていくべきか、ということではないでしょうか。経済的準備には「攻め(積み立てなど)」と「守り(保険など)」があります。

どちらの場合でも、自分や家族を守るために保険の見直しが欠かせません。

しかし、保険の見直しって何から始めれば良いのでしょうか?
保険の見直し時に抑えるべきポイントはあるのでしょうか?

今回は、結婚したときに考える保険の見直しについて、必要な4つのステップ、および加入すべき保険について詳しく解説していきます。本記事をお読みになることで、結婚のタイミングで保険をどう変えていくのが良いか、ご理解いただけるでしょう!

結婚後保険の見直しが必要な理由

結論としては、責任の重さと大きさが変わるからではないでしょうか。

ここで、そもそも「結婚」とは何かを少しだけ考えてみましょう。

改めて辞書やインターネットで調べてみると、「結婚=婚姻」とあり、「男女の継続的な性的結合と経済的協力を伴う同棲関係で、社会的に承認されたもの」などとありました。昨今は結婚の形も多様化し、法律上の婚姻でない事実婚もありますし、必ずしも男女と限られていないと思います。

ただ結婚の形は様々でも、人生を共に歩むと決めたパートナー・家族を守りたい気持ちや責任の大きさは変わらないと思います。

大切な家族の人生、生活を守りたい。

万が一のとき、家族がお金に困っては大変。

だから、しっかりと準備する。

結婚したから「義務的に保険を見直す」のではなく、『パートナー・家族を守るためには・・・』という気持ちから保険を見直すものなのだと思います。

結婚後保険で備えたい3つのリスク

前章で、結婚後に保険の見直しが必要になる理由を解説しました。では、結婚後に保険によってどのようなリスクに備える必要があるのでしょうか?

ここでは、結婚後に保険で備えたい3つのリスクについて1つずつ解説していきます。

保険に加入する上で最も大切なことは「目的」を明確にすることです。その「目的」を確認していきましょう。

死亡のリスク

一つ目は死亡のリスクです。共働きでも、専業主婦/主夫でも片方に万が一の事があった場合の経済的影響は計り知れません。働いていらっしゃる方は、死亡によりその収入が無くなる(遺族年金を受けても大幅に減る)影響は容易に想像できるでしょう。では、専業主婦/主夫の方に万一があった場合は収入が無いから経済的影響は出ない? 本当にそうでしょうか。

基本的に、家事・子育ては2人の力で営みます。もし、夫婦のどちらかに万一のことが起こった場合、1人で家事・子育てをすることになります。働いている側の視点で考えると妻/夫が家事・子育てをして家を守ってくれたから安心して残業をして、たまに会食をして、出張に行けた訳です。しかし、妻/夫が亡くなったら子どもを迎えに行く必要があるため残業が出来なくなるかもしれません。子どもが体調を崩して会社を休まないといけないかもしれません。子どもを置いて出張へ行くことは難しくなります。

会社にしてみれば責任ある職務や職責を与えにくくなるやもしれず、また、これにより収入が上がりにくくなり出世も難しくなるかもしれません。将来見込んでいた収入を見込めなくなる訳です。

このように、専業主婦/主夫の方に万一があった場合でも、残された方には大きな影響が出てしまうのです。

病気やケガのリスク

続いては、病気やケガのリスクです。特にがん、心疾患、脳血管疾患など大きな病気や大ケガをすると治療費が嵩みますし、治療が長期化することもあります。退院後も通院をすることになれば出費が発生します。

その後も自宅療養やリハビリなどで、しばらく働くことができずに収入に影響が出ることもあります。最近は医療技術の発達で、むしろ死亡リスクより就労不能リスクが高まっています。言い方は悪いですが、死亡の場合は本人の生活費はそれ以降必要無くなりますが、存命で働けない場合は生活費も引き続き必要な上に治療費・リハビリ費が継続して掛かるため、経済的影響はより大きいかもしれません。

老後のリスク

最後は老後のリスクです。ご存じの通り日本は長寿大国で、平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳です(*1)。長生きは素晴らしいことですが、リスクも伴います。65歳で定年なら老後が20年~25年近く続く訳です。

厚生年金における夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は月額約22万円(*2)とされています。一方で、ゆとりある老後生活を送りたいと考えると約36万円(*3)が必要と言われています。

年金受給額約22万円 - ゆとりある老後生活費約36万円 = 月々約14万円不足します。

老後を20年と仮定すると、20年間ゆとりある老後生活を送るためには
14万円 × 20年 × 12ヶ月 = 3,360万円
の準備が必要であると計算できます。

上記はあくまで一般論ですので、実際いくら必要かは個々によって違いますが、課題の大きさは感じていただけると思います。つまり、ゆとりある老後の生活を考えているならご自身で準備をしておく必要があるのです。

また介護状態や認知症のリスクも忘れてはいけません。老後を迎え、十分な経済的準備が無いまま介護状態や認知症になってしまったら、お金の負担を子どもたちが抱えることになりかねません。

(*1) 参照:厚生労働省 「主な年齢の平均余命(令和元年)」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life19/dl/life19-02.pdf
(*2) 参照:厚生労働省 「令和3年度の年金額改定についてお知らせします」
https://www.mhlw.go.jp/content/12502000/000725140.pdf
(*3)参照:(公財)生命保険文化センター 「生活保障に関する調査」令和元年度
https://www.jili.or.jp/research/report/pdf/r1hosho/2019honshi_all.pdf

結婚後保険の見直しのおすすめ4ステップ

続いては、どのような手順で保険を見直していけばいいのか、4つのステップに分けて順番に確認していきます。

お互いの加入状況を確認する

スーパーへ買い物に行く際に冷蔵庫の中身を確認するように、保険も現状の確認が大切です。

すでに素晴らしい保険に加入している場合には追加で入る必要や、切り替える必要もないかもしれません。

一方で、保険は入っていればいいというものではなく、前述の通り目的に則した入り方をしているかが重要ですので、加入されている保障内容に問題は無いのか改めて確認してみましょう。

想定されうる状況としては、以下の3パターンがあります。

両親が保険をかけている

ご両親があなたのことを考えて、またはご両親のお付合いの関係で保険を掛けてくれていることはよくあります。自分が知っていても知らなくても、改めて内容を確認してみてください。
両親が保険を掛けてくれていても、保障範囲が不十分、あるいは保障が古くなってしまっていることもありますのでご注意ください。

独身時代に保険に加入している

自分で保険に加入されている場合もあると思います。ですが、独身時代に必要な保障額や範囲と、結婚してからでは大きく変わります。改めて、加入している保険でパートナーや家族を守れるのか確認してみてください。

その場合、ファイナンシャルプランナー(以下FP)へ相談し、ご夫婦のライフプランを作られることをお勧めします。そうすることで、必要な保障額をより具体的に試算し現状に見合った保険に見直すことが出来ます。

会社で保険に加入している

会社の団体グループ保険に加入されている方もいらっしゃるでしょう。20代、30代前半の方ですと、保険料はとても安いです。また年度の終わりに配当の形で、払った保険料の3割~5割程度戻ってくる場合もあり、とても素晴らしい制度ですのでご活用ください。

ただ、注意点として団体グループ保険は、ほとんどの場合に35歳を超えると5年毎に保険料が上がっていきます。

保険料を考える際に「今いくらか?」だけでなく、「契約を続けると総額いくら払うことになるのか?」という総額計算もとても重要です。団体グループ保険の総支払保険料が個人で加入する場合の保険より高くなる場合がありますのでご注意ください。

また保険期間が定年までと制限されていることがあり、一生涯や長期間の保障を持つには適していません。定年後に契約を続けられたとしても高くなっていく保険料を老後に払い続けなければならないことがありますので、この点も気にしたいところです。

ライフプランを立て将来必要なお金を洗い出す

現状確認の次はライフプランの設計です。ライフプランを作ることは強くお勧めしています。

将来のことはイメージしづらいとは思いますが、家族で一度真剣に話し合ってみてください。

  • 家族計画や子どもの教育をどう考えるか?
  • マイホームの購入はどうするか? 戸建てとマンションで掛かるお金はどう違うのか? 買う時期で経済的な影響は出るのか?
  • 子どもの成長に合わせて生活費の推移をどう調整すれば良いか?
  • 将来の収入推移や退職金をどう考えるか? 老後の年金はいくらもらえるのか?

これらを明確にすることで、いつ、どれくらいのお金が必要となるのか洗い出すことができます。
ライフプランを作る際には、是非FPに相談してみてください。

万が一の時に必要な金額を考える

ライフプランを立てることで生きるために必要な金額が明確になりますし、万が一の場合に残された家族が必要な金額を明確にすることもできます。新婚の一番幸せな時に、いきなり万が一と言われても重い感じになりますが、リスクヘッジはとても大切です。

葬儀代やお墓代、残された家族の生活費、子どもの教育資金、住宅関連費用、そしてパートナーの老後生活費。

万が一の場合に具体的にいくらお金があれば十分なのか、家族を守れるのか、是非計算してみましょう。

適切な保険料を考える

もちろん保障が手厚ければ安心ですが、その分保険料は上がっていきます。生活を圧迫してまで保険に加入すると保険貧乏に陥ってしまいます。必要な保障や現在の収入などを鑑みて、無理のない金額を設定してください。年間払込保険料の世帯年収に占める割合は平均7.2%(*4)という調査結果がありますので、参考にしてみてください。

注意していただきたいのは、掛け捨て型と積立型は切り分けて考える必要があるということです。

一口に「保険料」と言っても学資保険や個人年金、外貨建てや投資信託で運用されている保険など積み立て型の場合、保険料自体は通常高くなります。掛け捨て型は積み立て部分がないため、保険料は積立型と比べると一般的には安くなります。

(*4)参照:(公財)生命保険文化センター平成30年度「生命保険に関する全国実態調査 生命保険(個人年金保険を含む)の加入状況」
https://www.jili.or.jp/research/report/pdf/h30zenkoku/p003-045.pdf

家族構成別の結婚後に必要な保険

専業主婦/主夫なのか、共働きなのか、子どもはいるのか、または何人なのかなど、家族構成が違えば検討すべき保険も変わってきます。ここでは、家族構成別の必要な保険を検討してみましょう。

保険に加入する上で「目的」が大切となりますが、一般的には大きく分類し1. 保障を持つ、2. 資産を形成する、があります。

さらに細かく分類すると、

1. 保障を持つ

  1. 死後の整理資金:葬儀代、お墓代、終末医療費、相続対策など
  2. 万が一(死亡・高度障害)の家族の生活費、子育て費用
  3. 生きながらにして働けなくなってしまった場合(就労不能)の生活費や治療・リハビリ費
  4. 病気・ケガで入院、手術を受けた場合の治療費
  5. 4.の補完的機能として、がん・特定疾病など、より重い病気の治療費
  6. 介護状態になってしまった場合の保障

2. 資産を形成する

  1. 子どもの教育資金
  2. 住宅の頭金やローンの繰上返済原資
  3. 老後生活費
  4. ほか中期・長期目的で使用するお金

といったところですので、状況に合わせて優先順位付けしてみてください。

なお1. 保障を考えるときは「起きる確率が高いか、低いか」ではなく、「起きてしまった時の経済的影響が大きいか、小さいか」での判断をお勧めします。保険には「リスクの移転」という考え方があります。つまり、自分で責任を負えない経済リスクを保険会社に肩代わりしてもらう(リスクを移転する)というものです。逆に自分で責任を負えるなら保険に入る必要はありません。経済的リバレッジを活かす上で、この判断軸は大切です。

また2. 資産形成で大切なのは「期間」と「目的」です。そのお金は、「いつ」、「何のため」に使いますか??それによりお金の効率的な預け先は変わります。短期・中期・長期のバランスも大切です。保険は保障がある分、他金融商品に比べて力を発揮する場面もありますので資産形成を検討する際の一つに加えてみてください。

夫婦共働きの場合

昨今共働きは一般的になっており、夫婦双方で家計を支える家庭が増えてきています。この場合、以前のように世帯主だけが手厚い保障を持つのではなく双方がしっかりと保障を持つ必要性が出てきます。

上記1.保障では“〇”を優先的に考えると良いでしょう。

  1. 死後の整理資金(葬儀代、お墓代など):〇
  2. 万が一(死亡・高度障害)の家族の生活費、子育て費用:子どもがいない場合△、いる場合〇
  3. 生きながらにして働けなくなってしまった場合(就労不能)の生活費や治療・リハビリ費:〇
  4. 病気・ケガで入院、手術を受けた場合の治療費:〇
  5. 4.の補完的機能として、がん・特定疾病など、より重い病気の治療費:〇
  6. 介護状態になってしまった場合の保障:△(40代未満の場合)

また上記2. 資産形成については、ライフプランから短期・中期・長期目的別にバランス良く経済準備をされるといいと思います。

一方が専業主婦/主夫の場合

収入を得ている人はしっかりとした保障を持つのは当然として、専業主婦/主夫はどうでしょう。

死亡のリスク」で述べたように、収入が無いから経済的に影響はないと思ったら大間違いです。世帯主が安心して働けるのもパートナーが家庭を守ってくれるからです。パートナーが居なくなったら働きながら不慣れな家事や子育てをし、住宅ローンの返済もしなければなりません。また、家庭に時間を取られる分、自分の収入への影響も出ます。万が一の場合に経済的にどういった影響が想定されるのか想像してみてください。

上述のような背景から、専業主婦/主夫の方でも、保険金額を抑えて次のような保険の加入を検討すべきでしょう。

  1. 万が一(死亡・高度障害)の家族の生活費、子育て費用:子どもがいない場合△、いる場合〇
  2. 生きながらにして働けなくなってしまった場合(就労不能)の生活費や治療・リハビリ費:〇

子どもがいる/生まれる場合

子どもがいる/生まれる場合で、多くの方が最初に考える保険として学資保険があります。

親に万一があっても無くても、子どもは成長しいずれ教育費がかかります。教育費を保険以外で準備する方法もありますが、万が一の場合でもしっかりとした教育環境を与えるためには保険での準備に優位性があるでしょう。

言われるまでもないと思いますが、親の最低限、そして最大の責任は子どもが独立するまでの経済的責任だと考えます。よって教育資金だけでなく、生活を守るための死亡保険金額は十分か、就労不能保障は必要ないか、医療保障はどうか改めて自分の保障内容も見直しましょう。

結婚後の保険に関するQ&A

最後に多く問い合わせを受ける事務手続きについて触れておきたいと思います。

結婚後の保険の名義変更は必要ですか?

結婚前の保険契約がある場合、いろいろと変更手続きが必要になります。まず姓が変わる場合ですが、契約者・被保険者名義を変更する必要があります。

将来、保険金請求する際に問題となったり、保険会社からの郵便物が旧姓のままで配達されず大切な案内を見逃してしまう可能性もありますので、早めに変更してください。

保障の受取人を結婚相手に変更できますか?

何よりも保険金の受取人変更が大切です。結婚前では保険金の受取人を親や兄弟にされている方も多いと思います。

結婚後も保険金受取人を変更せずにいる状態で被保険者が亡くなった場合は、保険金は契約時の受取人へ支払われてしまいます。保険金は受取人固有の財産として法律上、固く守られています。大切なパートナーや家族に残してあげたいと思っても叶わなくなることがありますので十分にご注意ください。

なお、上記変更だけでなく、下記も忘れずに変更手続きを行うようにしてください。

  • 指定代理請求人
  • 住所・電話番号
  • 保険料振替口座・クレジットカード

など

手続きの方法は、保険担当者やカスタマーセンターへご連絡いただければ必要書類が手元に届きます。

変更の際に、保険証券の提出を求められることもありますのでお手元に準備されていると安心です。

まとめ

「結婚したときの保険見直し」というテーマで話を進めて参りました。
結婚は、自分とパートナーが共に自己実現や人生目標に向かっていく協力関係となり、理解者となるということです。

万が一の場合でも長生きの場合でも、人生目標を実現できる経済準備をする上で保険は大切な要素となります。

万が一の場合の経済的レバレッジは保険でしか成し得ないため、是非保険の見直しを検討してみてください。

結婚後は保険に関する沢山のことを考える必要があり不安に思われる方も多いと思います。そういった方は、是非“保険のプロ”であるFPに相談してみてください。プロならではの視点で適切なアドバイスをしてくれます。

また将来の資産形成や運用、家を購入する際の予算や資金計画、住宅ローンについてなどお金に関する悩みや不安など広く相談に乗ってくれるはずです。

最後に、私自分がいつも結婚される方に伝えている言葉で、「Give and Give」というものがあります。つまり「Take」はいらないということです。夫婦がお互いに対して、「Give」を続ければ、必ず良好な夫婦関係を築けると信じております。保険を考える上でも、自分のため、よりパートナーのためという視点で向き合って頂けると幸いです。

執筆者

杉村 和哉ファイナンシャルプランナー

東京都杉並区で生まれ、幼少期をニューヨークで過ごし、帰国後は茨城の大自然で育つ。2人の娘の父親。メーカーの国際営業として社会人をスタートしたが、人生をより豊かにしたいと金融の勉強を独学で始め、30代後半で大手外資系金融へ移り、FP資格を取得。大手ハウスメーカー提携FPとして、住宅購入資金・返済計画の個別相談を受けつつ、ライフプランをもとに教育、老後、将来の夢の実現に向け、経済的解決策をアドバイス。『話す』より『聴く』をモットーに、延べ1,000世帯以上をコンサルティング。趣味は、学生時代より30年以上続けるバンド演奏、キャンプやトレッキングなどアウトドア活動、ヨガなど。
■保持資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士AFP資格相続診断士
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