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貯蓄型の女性保険の特徴は? メリットやデメリットを解説

医療保険

この記事を書いた人

山崎 浩志(ファイナンシャルプランナー)

兵庫県生まれ。1994年大学卒業後信用金庫へ入庫。富裕層向け資産運用アドバイス、法人経営コンサルティングなどの業務に従事。外資系金融機関を経て現在に至る。延べ3000世帯以上の保険・住宅ローン等お金にまつわるコンサルティングやリスクマネジメントを手掛けている。 商工会議所、中小企業中央会、大阪府学校生活協同組合等にて、金銭教育に関するセミナーも数多く行っており、その語り口は女性にも人気があり難しい金融の話もわかりやすく楽しく学べると好評。
■保持資格:トータル・ライフ・コンサルタント
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女性保険には貯蓄型と掛け捨て型があります。今回は、貯蓄型の特徴について解説していきます。

貯蓄型の女性保険とは?

貯蓄型と呼ばれる保険には、終身保険、養老保険、年金保険という種類があります。

昨今、これら以外に医療保険などに、健康祝金、生存給付金や健康還付給付金という名称の特則を付加することで数年に一度や所定の年齢時に給付金を受けられるというものが販売されています。

保険料の一部もしくは全部が戻ってくるものを総じて貯蓄型とよく言われますが、ここでまずは、保険と預金などの貯蓄とは全く違うものであるということと、還付給付金と解約返戻金とでも違うものであることははっきりと申し上げておきます。

その認識の上で今回は、支払った保険料が返ってくるということで、あえて貯蓄型として説明していきたいと思います。

女性保険とは、保険金や給付金が女性特有の病気について支払われる保険のことを一般的にそう呼ばれており、これらは単体としては存在せず、通常の医療保険などに特約として付保されたものです。

ですから「貯蓄型の女性保険」とは、支払った保険料が一部もしくは全部給付される特則と女性疾病で支払われる特約を付加した保険であるということです。

貯蓄型の女性保険の特徴

特徴としては、女性特有の病気で入院や手術をした場合に上乗せで給付金が支払われ、所定の年数が経てば支払った保険料の一部もしくは全部が還付されるということです。

ただ、保険会社や商品によっては、女性疾病の種類や、女性疾病以外の特定疾病で支払われる対象の範囲が違う場合があります。

還付金の支払われ方も異なります。
数年毎や所定の年齢時に給付されるものなどがあります。

給付金も、給付金額が定額のものや、給付期間内に支払われた入院給付金や手術給付金を差し引かれた金額が給付されるもの。

給付期間内の入院の有無に関わらず一定金額や、一定以上の入院日数の給付金が支払われた場合はその期間の給付金は支払われないなど、支払条件や給付金額は様々です。

掛捨て型との違い

掛捨て型と貯蓄型の違いという表現では誤解が生じますので、掛捨て型医療保険と還付金型医療保険の違いとさせて頂きます。

掛捨て型医療保険は、入院日数もしくは手術等に応じて給付金が支払われ、それ以外の給付金を受取ることは出来ません。

一方還付金型は、入院給付金や手術給付金以外にも、健康祝金や健康還付金等の給付金が受取れる可能性があるということが大きく違う点です。

もう一つの大きな相違点は、保険料です。
還付金型の場合は特則保険料が必要なため、例えば同じ入院給付金日額5,000円だとしても保険料は高くなります。

いくつかの注意点

●支払保険料が所定の年齢時に還付される場合、還付金は主契約の保険料のみで各種特約・特定疾病払込免除特則の保険料は除外。
●数年毎給付金の場合で、保険期間が終身ではなく定期型になっているものは期間満了後に再度加入する場合はその時の年齢で保険料が計算される。
●数年毎給付金の場合で終身型でも、給付金を受取れる年齢に上限が設けられていること。

貯蓄型の女性保険に加入するメリット・デメリット

支払った保険料が無駄にならない?

メリットは、とにかく支払った保険料の一部もしくは全部が返ってくるわけですから、特に一度も入院等をしなかった場合は無駄な保険料を支払わずに済んで良かったと感じるでしょう。

還付給付金を受け取った場合は、掛捨て型に比べて実質支払保険料は少なくて済むわけです。

ただし、状況によっては、還付給付金を受け取れない場合や受け取ったとしても少額の場合もあります。その場合は、保険料が高い分、掛捨て型よりも、実質、多くの保険料を支払うことになるかもしれません。

何を目的として決めるのか?

生活費から支払う月々の保険料を、とにかく少しでも抑えたい場合は掛捨てが向いているでしょう。
月々よりも、総支払保険料を少しでも抑えたい。

学費や旅行費など、還付給付金のタイミングで資金が必要な場合に、積立貯蓄のように使いたい。
これらのような目的であれば貯蓄型を活用するのも有効でしょう。

女性特約を付加するか否か

女性疾病を付加する場合は当然保険料が高くなります。
問題は高くなることではなく、高く支払ってでも多く受取る必要性があるかないかということです。

付加しなくても通常の日額給付金や手術給付金は受け取れますが、それよりも多く受け取らなければいけない事情があるかどうかということです。

医療費だけに限れば、高額療養費制度を鑑みれば女性疾病だからすごく高額な医療費が請求されるということは考えにくいでしょう。
例えば小さなお子様をお持ちの方で、入院時はベビーシッターを雇う費用が必要になる場合。

自営業で売上げが下がってしまうことの補填が必要である場合。
それぞれの事情やその必要金額に合わせて、女性疾病特約が有効なのかあるいは所得補償などの他の商品が有効なのかを考える必要性があります。

女性にとって必要性のある保険とは?

女性だからこそ考えないといけないことは?

女性保険というと、女性疾病の入院保険の上乗せと考えがちですが、それだけなのでしょうか?

女性のための保険と大きく定義を広げた場合。
疾病で考えると、代表的なのは乳がんや子宮がん、近年、比較的若年層での罹患が増加傾向にあります。

様々な治療方法がある中で、健康保険適用外の治療、つまり自由診療を選択したいと希望することもあるでしょう。健康保険適用外の治療は、全額自己負担となる為、費用が高額になることもあります。

お子様が小さいなどで、例え高額であっても治療を受けて治したいと考えた時にその費用の準備をしておく必要もあるかもしれません。

昨今平均寿命は男女共に延びていますが、女性の方がやはり平均寿命が長いわけですから、それに伴うリスクも考えなくてはなりません。

入院ではなく、長い自宅療養や介護費用といった長期にわたる費用のリスク。

病気や介護にならなかったとしても、何十年と生きていくための生活費等が必要になるかもしれません。

もちろんこれらは男性にも必要ですが、平均寿命の長い女性だからこそ考える必要性が高いと言えます。

すべてを完璧に備えるのは難しい

リスクや不安を考えるとキリがありませんし、苦しくさえなってしまいます。
日々の生活もあり、もしものことばかりも考えていられません。

ですが、少しでも備えていく努力は必要ですから、まずはご自身の備えに対する優先順位を決めることが大切です。

  1. 緊急かつ重要度が高いもの。
  2. 緊急ではないがいずれ来る可能性が高い重要度が高いもの。
  3. 緊急だがあれば尚良いもの。
  4. いずれ来るかもしれないがあれば尚よいもの。

女性保険は貯蓄型にすべき?

そもそものテーマではありますが、上記のご自身の優先順位の高いものから備えた時に、女性特有の病気のあらゆる治療費に対する備えが出来、介護や長期療養にも備え、長生きをした時の十分な資金が備えられれば、それが本当の「女性のための保険」となりますし、加入しておくべき保険ということになります。

まとめ

先にも述べましたが、とはいえ皆さんが完璧に備えきれるのかというと難しいかもしれません。

ただ、少しでも完璧に近づける努力をするために、無駄の削減、効率化、正しい選択、正しい情報収集等、やれるべきことはいくつもあるのではないかと思います。

そんな皆様のお手伝いをすべく、ファイナンシャルプランナーという職業の者がおります。
お近くのファイナンシャルプランナーの所へぜひ一度ご相談に行ってみてはいかがでしょうか。

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