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がん保険選びのポイント! 掛け捨て型と貯蓄型のそれぞれの特徴は?

がん保険

この記事を書いた人

山崎 浩志(ファイナンシャルプランナー)

兵庫県生まれ。1994年大学卒業後信用金庫へ入庫。富裕層向け資産運用アドバイス、法人経営コンサルティングなどの業務に従事。外資系金融機関を経て現在に至る。延べ3000世帯以上の保険・住宅ローン等お金にまつわるコンサルティングやリスクマネジメントを手掛けている。 商工会議所、中小企業中央会、大阪府学校生活協同組合等にて、金銭教育に関するセミナーも数多く行っており、その語り口は女性にも人気があり難しい金融の話もわかりやすく楽しく学べると好評。
■保持資格:トータル・ライフ・コンサルタント
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死亡保険や入院保険と同じように、がん保険にも、「掛け捨て」と「貯蓄」の2つの型があります。それぞれどんなもので、自分がどちらを選ぶべきかを悩んでいませんか?
まずは特徴からみてみましょう。

がん保険の「掛け捨て」型と「貯蓄」型の違い

掛け捨て型とは

がん保険に限らず、保険には、保険期間満了がある定期型と保険期間が一生涯の終身型があります。

定期保険は期間満了で保険は終了し、それまで支払った保険料は払い戻されないタイプのもの。

これは、一般的に掛け捨ての保険と呼ばれています。

一方、保険期間が終身型で、途中で解約をした場合にそれまで支払った保険料の一部もしくは全額が払い戻されるタイプのものがあります。

ただ、いずれにしてもがん保険に限ると、保険期間中にがんを罹患しなかった方や、もしくは途中で解約をせずに払戻金を受け取らずがん以外の病気で亡くなった場合は、やはり掛け捨て型となってしまいます。

ですので、掛け捨て型という定義は、この後の比較において解釈が広すぎてしまうため便宜上、途中で解約した場合でも全く支払った保険料が戻ってこない「無解約返戻金型」として表現させて頂きます。

貯蓄型とは

貯蓄型というと少し誤解が起こるかもしれません。

「貯蓄」つまり銀行の預金のようにお金が貯まっているということですから、満期や解約をした時に支払った保険料が戻ってくるタイプのもの。

ただしこれが、少しでも返ってくれば貯蓄型と考えるのか、保険なのだから半分程返ってくればそれを貯蓄型だと考えるか、貯蓄型というからには、やはり100%戻らないと貯蓄型とは言えないと考えるかは受け止め方が人それぞれになってしまういます。

ここではあえて、戻って来るお金があるかどうかという観点で「解約返戻金有り型」「還付給付金型」と表現させて頂きます。

掛け捨て型「無解約返戻金型」のシンプルなメリット・デメリット

メリット

がんに罹患した場合、安い保険料で保険給付金を得られる。

デメリット

がんに罹患しなかった場合は、保険給付金も受け取れず、支払った保険料も一切戻らない。

貯蓄型「解約返戻金有り型」「還付給付金型」のシンプルなメリット・デメリット

メリット

がんに罹患しなければ、解約をする、もしくは商品によっては、ある一定の年齢に達すれば、支払った保険料の一部や全額が払い戻される。

デメリット

がんに罹患した場合、同じ給付金を得るために、無解約返戻金型に比べて高い保険料を支払うことになってしまう。

がん保険を選ぶポイントのその前に

あなたが、がん保険に求めている事はなんですか?

とにかく安く払うことですか?
がんになったら一時金をもらうことですか?
保険でお金を貯めることですか?

そもそも、がん保険とはどういった保険なのでしょうか。

がん保険に加入する目的は?

もし、がんに罹患した時に治療費をはじめ、それらに係る費用を補うため。
治療による休職等で下がってしまう収入を補うため。
通院のための交通費や付き添ってもらう家族の交通費、宿泊費等、治療以外の費用を補うため。
自営業者であれば、入院時でも支払う経費、人件費等を補うため。
受けたい治療に支払う費用を補うため。

それらの費用や要望は人によってさまざまです。

がん罹患時に必要なこと

ご自身が、その時に必要な様々な費用を調達することは必須です。

最も大切なことは、これらの資金を必ず瞬時に現金を用意しなければならないということです。

がん保険には加入していたけれども、その資金が保険給付金だけでは賄えない場合、即座に他から調達しなければならない事態が起ってしまいます。

それでは決して備えていたとは言えない状況であり、結果、借入れ等の資金調達に慌ててしまうことになるかもしれません。

その時には、おそらく掛け捨て型や貯蓄型であるとかを考える方は皆無であると思います。

その時にとにかく考えることは、必要な支払いが出来るかどうかではないでしょうか。

必要な費用とは?

ここで区別をしないといけないのは、「治療費」と「医療費」は少し意味が違うということです。

「医療費」に関しては、国民健康保険もしくは社会保険に加入されている方であれば、皆保険制度において高額療養費制度により、自己負担分の金額はかなり抑制されているということです。

この高額療養費制度での自己負担分の費用を調達する手段の一つとしてはもちろん、がん保険も有効だと思われます。

ただし注意すべきは、自己負担分の「医療費」以外に必要になる費用を、がん保険だけでは賄えきれない場合は、それを補う資金を他で用意しておかなければいけないということです。

一方、「治療費」とは。

がん治療には、この皆保険制度が適応されない先進医療や自由診療という治療も多く存在することも知っておかなければなりません。全額自己負担という治療です。

全額自己負担治療とは?

健康保険が適用されない治療で多く知られているのは、「先進医療」という治療です。

先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養のことで、医療技術ごとに適応症及び実施する保険医療機関が特定されています。「先進医療にかかる技術料」は公的医療保険制度の給付対象外となるため全額自己負担となり高額になる場合があります。

例えば、陽子線治療:約268万円や、重粒子線治療:約308万円 などです。
(出典 厚生労働省第38回先進医療会議資料)

その他にも「自由診療」というものがあります。

  • 遺伝子治療
  • 温熱療法
  • 免疫細胞療法
  • リンパ球療法
  • 国内未承認抗がん剤治療 等々

これらは全て全額自己負担で行う治療です。

実際に2,000万円、3,000万円以上支払うということもあります。

がんを治すための「治療費」という広い範疇で考えると、限度額が存在しないというのが実状です。

まとめ

シンプルにまずは、ご自身やご家族、周りの方が、金銭的に負担にならない、困らないようにしておくということではないでしょうか。

ご自身が本当にがんに罹患した時に、何の費用が必要になるのか?

職業や家族構成にもよりますし、給与や収入はどうなるか、生活費はもちろん借入れなどの支払いやその他出費がいくら必要なのか?

その次に罹患した時は、どこまでの治療を受けたいか?

ご家族としては、どこまでの治療を受けさせてあげたいかということもあるかもしれません。
大部屋ではなく個室が良いと考える方もいるかもしれません。

「治療費」をどこまで準備しておくのか。
二人に一人ががんになると言われる現代。
もし治療が上手くいかなかった場合も含めて、罹患した時にどうするのか?

それがご自身の「がんに備える」ということではないでしょうか。
そのためにも一度、試算をFP等に相談することをお勧め致します。

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